起業する女性にシェアオフィスやレンタルオフィスの利用をお勧めする理由

マーケティング:場所と流通

私は2013年に千葉市が作った起業家支援施設の『CHIBA-LABO(チバラボ)』というシェアオフィスを千葉市から受託して運営をしていました。

また、翌年には『みずいろ会館』という女性向けの会員制レンタルスペース兼シェアサロンを作りました。

かれこれ7年ほどシェアオフィスやレンタルスペースの運営に携わってきましたが、起業する女性こそ、こうした場所を上手に活用して欲しいと思っています。

そこで今回はシェアオフィスやレンタルオフィスの活用を起業する女性におすすめする理由を解説したいと思います。

 

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シェアオフィス・レンタルオフィスってどんなところ?

シェアオフィスやレンタルオフィスは、ビジネスを目的に同じフロアを複数が利用するスペースと言えます。

賃貸のオフィスと違い、最初から机や椅子などの備品やWi-Fi環境など、ビジネスを行う環境が整っているため、契約したらすぐに仕事をスタートできます。

ここ10年くらいでかなり増えて、首都圏の主要な駅やオフィス街で看板を多く見かけるようになりました。

フリーランスや起業家の方が利用するだけでなく、働き方改革の一環で、テレワークやリモートワークを政府が推進していることもあって、利用者自体もかなり増えています。

 

どんな種類があるの?

シェアオフィスやレンタルオフィスのほかに、似たような場所として、コワーキングスペースやバーチャルオフィスなどがあります。

それぞれのスペースの特徴をご紹介します。

シェアオフィスの特徴

Share(シェア=共有)するオフィスの言葉通り、複数の人が一つのオフィススペースを共有して利用します。

シェアオフィスのフロア内は「フリーアドレス」と言って、決められた席が無く、自由に好きな場所・机で仕事ができます。

共有スペース以外に、個室や会議室を併設しているところも多く、普段の仕事は共有スペースを使い、クライアントとの打ち合わせは会議室で、集中したい時や機密情報を取り扱う場合は個室で利用するなど、状況に応じて仕事ができます。

また、多くのシェアオフィスでは住所利用(住所貸し)や郵便物の受け取り・転送などのサービスもあるので、女性で自宅住所を公開したくない場合などに便利です。

さらに最近では託児や授乳スペース付きのシェアオフィスも増えてきて起業するママにとって嬉しいオフィススペースとなっています。

 

レンタルオフィスの特徴

レンタルオフィスは、その名の通り、事務所(オフィス)を時間で借りられる(レンタル)ところを指し、借りた場所は占有して使えるのが特徴です。

個室を占有して使うことができるうえ、入居当初から設備や備品なども揃っているので、事業をスタートする時にすぐに開業が可能です。

共有の会議室やシェアオフィス(共有スペース)を併設しているレンタルオフィスもあります。

賃貸の事務所と比べて、借りる際のわずらわしい手続きが不要なので機動的にオフィスを構えることができます。

場所は一等地やオフィス街が多く、比較的小さなスペースの個室のため、少人数で経営する士業の方やスタッフ数の少ないスタートアップ企業向きです。

 

コワーキングスペースの特徴

コワーキングスペースはシェアオフィスに似ている場所ですが、 co-working (コワーキング =協働 )のワークスタイルに主眼を置いていて、利用者同士が情報交換したり交流することが可能なオフィススペースを指します。

カフェや図書館のようなオープンなスペースを利用することになるので、機密情報を取り扱う場合や、静かに落ち着いて仕事をしたいという時の利用には向いていません。

その代わり、色々な業種の人と人脈を広げたい方やコミュニティを作りたい方、他の人とコラボして仕事したい人などに向いているスペースでしょう。

月額契約以外に「ドロップイン」という必要な時間分だけ借りられるプランを取り入れているところがほとんどで、移動先でちょっとだけ使いたい、という場合にも便利です。

規模は、小さなカフェほどの店舗から、個室や会議室を備えた大型のコワーキングスペースまであり、一見するとオシャレなカフェのような雰囲気の場所から古民家を改装したものまであって多彩です。

 

バーチャルオフィスの特徴

バーチャルオフィスとは、 その名前通り仮想(バーチャル)の事務所 (オフィス)で、実際のオフィススペースが無く、住所だけを利用するオフィスです。

住所貸しのサービスがメインですが、郵便物の受け取り・転送、電話の転送や秘書代行サービスなども用意しているところがほとんどです。

また、物理的なオフィスは使用しないものの、実際にはオフィススペース(シェアオフィスや会議室など)を用意しているバーチャルオフィスもあって、普段は自宅で仕事をしているけど、クライアントと打ち合わせの時だけ会議室を使ったり、普段とは違う場所で仕事をしたい時などにシェアオフィスを時間単位で利用することが可能です。

 

どんな人が使っているの?

ワークスペースによって利用する人が明確に分かれているわけではありませんが、それぞれ利用者に特徴があります。

まず、シェアオフィスはフリーランスの人に加え、 法人契約で利用されるシェアオフィスも多いので、 リモートワークやテレワークの場所として会社勤めのビジネスマンなども利用しています。

次にレンタルオフィスでは、少人数で事業を行う士業の方や起業したばかりの方が中心になります。オフィスの個室スペースが少人数向きのところが多いので、起業後に事業が成長して人が増えたら手狭になって賃貸の広いオフィスに引っ越すというパターンが多いようです。

そしてコワーキングスペースはフリーランスの方の利用が多いようです。他の人と交流できることや、移動先などでちょっとだけドロップインで仕事するということができる点がフリーランスの方に好まれる理由だと思います。

最後にバーチャルオフィスは、主に自宅の住所を公開したくないと考える個人事業主の方が利用していて、法人登記の場所としても活用されています。ネット販売をする場合、 特定商取引法に基づく表記で住所を表記しなければなりませんが、女性で自宅住所を公開するは躊躇する方などが使うことも多いです。 ほかに首都圏の一等地の住所で会社を登記したい方や、地方の企業による首都圏支店として住所利用する方もいます。

  

女性にシェアオフィスやレンタルオフィス利用をお勧めする理由

女性がシェアオフィスやレンタルオフィスを利用するメリットは何でしょうか?

以下に、女性に利用をおすすめする理由を挙げたいと思います。

起業時にかかる費用を抑えられる

起業当初は何かしら物入りですから、掛かる経費はできるだけ抑えたいですよね。

女性の場合、自己資金だけでスタートする方も多いので、物件を賃貸で借りるとなると、保証金や賃料を考えたらかなりの金額がかかってしまいます。

さらにオフィスを構えたら机や椅子、棚やライトなどの設備が必要ですし、プリンターやコピー機などの事務用品も自前で揃えなければなりません。そして、電気代や水道代、プロバイダーなどインターネットの利用料などのランニングコストも必要になります。

でも、シェアオフィスやレンタルオフィス、コワーキングスペースであれば、そうした設備・備品はすべて揃っていてWi-Fi環境も整っているので パソコン一つあればすぐに仕事が始められます。

シェアオフィスやコワーキングすぺーすだと水道光熱費などのランニングコストもかからないので資金的にかなり助かります。(レンタルオフィスでは水道光熱費が別途かかる場合があります)

もしあなたが自宅を中心に仕事をしていて、使いたい時だけコワーキングスペースをドロップインで利用するなら、その金額は非常に安く済みますし、月額で契約したとしても同じ広さのオフィスを賃貸するより確実に安く利用できます。

レンタルオフィスの利用料は多少割高にはなりますが、設備や備品などの購入をトータルで考えたら費用は安く済むことが多いと思います。

 

ネットワークや人脈が広がる

起業当初には色々な業種の方との人脈を広げることが大切で、特に個人事業の場合は、仕事上のネットワークを通じて仕事を頼んだり、頼まれたりすることも多いでしょう。

シェアオフィスやコワーキングスペースであれば、様々な人との出会いがありますし、イベントやセミナーなどを開催しているところもあります。そうしたイベントに参加することでネットワークがさらに広がる可能性もあります。

経営者や起業家の女性割合はまだまだ少ないので、同じ女性社長と知り合う機会は多くありません。でも、こうした場所であれば女性のネットワークも作りやすいですし、女性専用のシェアオフィスを利用したら、先輩の女性社長と繋がることができたり、同じ女性経営者の仲間ができたりします。

 

セキュリティー面で安心感がある

賃貸オフィスの場合、セキュリティに関しては、自分で対応しなければなりません。

一方で、シェアオフィスやレンタルオフィスの大半では、出入り口はオートロックであったり、常駐の警備員や受付が配置されていたりしてセキュリティ管理がきちんとされています。

女性一人で夜遅くまでオフィスに残らなければならない場合でも警備員が常駐しれば安心して仕事ができます。同じくコワーキングスペースも管理人がいるため、女性のおひとり様も安心して利用できます。

スペース内は他人と共有であるので個人の持ち物や機密情報の管理といった部分のセキュリティについては心配な面もありますが、女性が一人で働く場合に場所としての安心感はあると思います。

 

立地が良い

シェアオフィスやレンタルオフィス、コワーキングスペースのいずれも、オフィス街や主要な駅近くにあることが多いので、お客様や取引先への訪問や来客に対応する場合にとても便利です。

女性の場合、家事や育児などと両立して仕事をしなければならない人も多いので、便利な場所にオフィスがあることで、移動にかかる無駄な時間が短縮されて仕事に集中できるというのは大きなメリットですね。

 

女性に特化したサービスやスペースがある

最近のシェアオフィスでは、女性の利用者に嬉しいサービスを用意していたり、利用者を女性限定にしているところもあります。

利用者を女性限定とまでいかなくても、女性専用スペース・女性専用フロアなどを設けるところも増えてきました。

女性に嬉しいサービスとしては、授乳室や託児所、お子さんが遊べるスペースがあったり、パウダールームがあったり。女性経営者に特化したセミナーを開催しているところもあります。

女性が安心・快適に利用できるシェアオフィス・レンタルサロンを活用することは、事業の成長に大いに役立つと思います。

シェアオフィスやレンタルオフィスのデメリット

女性がシェアオフィスやレンタルオフィスを利用する場合のデメリットはあるのでしょうか?

それほど多くはありませんが、いくつかデメリットもありますのでご紹介します。

業種・職種が限定される

シェアオフィスやレンタルオフィス、コワーキングスペースの利用に向いている業種・職種とそうでない方がいます。

いずれのオフィスもパソコンを使った業務の方に向いていますが、他の人と共有のスペースで仕事するシェアオフィスやコワーキングスペースの場合、弁護士や税理士、司法書士、行政書士といった士業の方は、個人情報の保護のため事務所として利用することはできません。

人材派遣業や宅建業の場合も、占有スペースがあることが条件となるので、シェアオフィスやコワーキングスペースをオフィスにすることは原則できません。ただし、レンタルオフィスであれば事務所は占有となるため可能となります。

また、在庫のストックなど広いスペースが必要な場合や、大きい機材や機械などを持ち込んだりしなければ業種の方にも向いていません。

 

機密情報やプライバシーに注意が必要

スペースを共有するシェアオフィスやコワーキングスペースの場合、持ち物やプライバシー、機密情報の管理に注意が必要となります。

いつも合う顔見知りであったとしても、場所を共有する限り、ビジネスの情報や自分の持ち物の管理は十分に配慮しなければなりません。

現金を多く扱うお仕事や個人情報を大量に保有する仕事をされる場合は、個室が確保できるレンタルオフィスにし、室内に金庫を設置するなどして対応しましょう。

  

周囲の声や物音が気になる

シェアオフィスやコワーキングスペースの場合は、常に周りから音が聞こえてきます。

多少ざわざわした場所のほうが逆に集中できるという方もいるかと思いますが、 執筆やデザイン制作などクリエイティブ系で、静かな場所でないと集中して仕事ができないという方にとって、雑音の多いシェアオフィスやコワーキングスペースの利用は向いていません。

これには占有スペースを利用する、耳栓やヘッドホンをする、などで対応する方法があります。

 

自分好みのインテリアにはできない

女性の場合、オフィスのインテリアにはこだわりたい方もいるでしょう。

しかし、シェアオフィスやコワーキングスペースは共有スペースを使用するだけですし、レンタルオフィスの場合も、机や椅子などの家具類はすべて備え付けなので、自分好みのインテリアでオフィスを作りたい、という方には向いていません。

自分好みのオフィスを構えたいという方は、ご自身で賃貸のオフィスを借りるなどが必要です。

 

事業者が倒産・廃業・事業縮小などをすることもある

シェアオフィスやレンタルオフィス、コワーキングスペースはここ数年、数が増えた一方で、運営がうまくいかずに縮小や廃業する会社も出てきています。

そうなった場合、新たな場所を見つけたり、住所変更をしなければならなかったりという手間がかかってしまいます。


 

デメリットはあるものの、これから起業する女性や起業したばかりの方にはメリットが多いと思います。

起業するからオフィスを借りたいと思った時にはぜひ検討してみてください!

 

 

  

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