どんなに良い商品・サービスであったとしても、それを必要と感じている人に知ってもらえなければ購買につながりません。
女性の小さな起業の場合、キラリと光る、お客様のニーズを捉えた特徴のある優れた商品・サービスを提供していても「知られていない」ために売り上げに繋がっていないことがほとんどです。
そこで、知ってもらうための活動=「宣伝」に力を入れなければいけないのですが、資金が乏しかったり、ノウハウが無いために、効果的な宣伝が出来ていない方が多いのが現実です。
そこで今回は、女性の小さなビジネスを「より多くの人に知ってもらうための」宣伝アイデアをご紹介します。
※テレビ広告などのように、女性の小さい起業向きではない宣伝方法はご紹介していません
宣伝の方法をご紹介すると共に、特徴や注意点なども挙げますので参考にしてみてください。
業種や業態によって向き・不向きもあるので、あなたの事業にマッチした宣伝方法を見つけてみてください。
- なかなかお客様の数が増えないと感じている女性起業家さん
- 今の宣伝方法以外に何かいいアイデアは無いかと探している女性経営者
- 起業するにあたってどんな宣伝方法が良いか悩んでいる方
屋外広告による宣伝
建物の外側で一定期間、不特定多数に向けて表示される看板などを指します。
地域密着型の飲食店やエステや整体などのサロン等の場合、地域にお住いの方の目に止まる場所に表示する屋外広告は知ってもらうために有効な宣伝方法です。
なお、屋外広告を出すことが禁止されている地域や、設置するには許可が必要な場合もあるので、事前に設置する地域の行政に確認しましょう。
①店舗の看板(壁面広告・突き出し看板など)
店舗の外壁などに設置する看板で、通りかかった人にお店があることを知らせると共に、来店の際の誘導・目印としての役割があります。
お店のイメージやブランドにも関係してくるのでデザインをよく考えて、目を引く大きさ、位置などを検討して設置しましょう。
歩く人はもちろん、車からの視線なども考慮しましょう。
②のぼり旗
お店の前に設置して目を引くために利用します。
既存のものであれば1枚1,000円程度で購入できます。
オリジナルでのオーダーでも数千円程度で作れますが、伝えたい事を短い言葉で表現することが大切です。
③野立て看板
幹線道路わきや畑の真ん中にある大きな看板です。
通学や通勤などで、その道路を良く通る人・地域住民の方が何度も目にするので記憶に残りやすいのが特徴です。
お店への道順案内にも活用できるので、地域に根差した店舗の方におすすめです。
④車体広告
電車やバス、タクシーなどの車体に設置する広告です。
広告自体が移動するので、多くの人の目に触れます。
その一方で、じっくりと読むことができないので、インパクト重視で分かりやすい内容にすることが大切です。
紙媒体・紙メディアを活用した宣伝
紙を使用した宣伝ツールとメディアについて紹介します。
⑤チラシ
A4サイズの紙に情報を掲載したもので、お店や商品、サービスからイベントの案内まで、利用範囲が広い紙媒体です。
作ったチラシはお客様や知り合いに手渡しする、自店で配架する、他の店舗に置いてもらう、次に紹介するポスティングなどの方法で利用しましょう。
手に取ってみてもらえるチラシの作成方法はこちらの記事を参考にどうぞ
⑥ポスティング
チラシ等を住戸の郵便受けに直接投函する宣伝方法です。
飲食店などの地域密着型の店舗ビジネスの場合、店舗周辺にポスティングすることでお店の存在やサービスを知ってもらえる可能性が高まります。
ポスティングは自分で投函する方法と、業者を使う方法とがあります。
ただし、「チラシ配布禁止」などの貼り紙のあるポストへの投函はクレームに繋がりやすいなりますので注意が必要です。
ポスティングの反応率は0.1~0.3%と言われています。
1,000枚を配って1人~3人が反応する、ということですので、集客したい人数、目標数に応じた数を配布することが求められます。
ポスティングについてはコチラの記事で解説しています
⑦ショップカード・フライヤー
自分のお店を紹介する小さなカードや小さめのチラシ(フライヤー)を作成して、他のお店に置いてもらう方法です。
カフェや飲食店、雑貨屋さんなどターゲットとするお客様が集う場所に置いてもらって目に留まるようにしましょう。
⑧フリーペーパー
無料で配布される地域の生活情報が掲載された紙メディアです。
スーパーや店舗の店頭などに置いてあるタイプと、住戸にポスティングされるものがあります。
有料広告であっても比較的安価に掲載が可能です。
地域やターゲットを絞った宣伝に向いています。
⑨ポスター掲示
イベントなどで広く多くの人に知ってもらいたい場合はチラシより大きめのポスターを使用します。
駅などへの掲示は有料となります。
しかし、ご近所の店舗などに協力を依頼することで無料で掲示してくれる場合もあります。
⑩ダイレクトメール(郵送)
はがきや封書(チラシ)などを郵送もしくは運送会社のメール便等で配達する方法です。
封書の場合は、イベントの案内などの手紙だけでなく商品サンプルを同封することもできます。
ただコストが高いことや開封されない可能性もあることがデメリットです。
インターネットを活用した宣伝
インターネットを活用した宣伝は、そのほとんどが安価や無料でできるうえ、世界中に向けて広く知らせることが可能です。
無料や安価ですぐに取り組める一方で、無尽蔵にある情報の中から見つけてもらえるような工夫が必要になります。
SNSなどはすぐに始められる方法なので、ぜひ活用したいものです。
きちんと目的意識を持って継続して情報発信することが必要になります。
⑪ホームページ
ホームページは事業や会社、商品・サービスの宣伝をするだけでなく、様々な役割があります。
- 名刺・会社案内・パンフレット代わり
- カタログ・商品&サービス紹介
- 予約受付
- 通信販売(ネットショップ)
- 人材募集
作成方法には「プロ(業者)に頼む」か「自分で作る」かのいずれかの方法があります。
プロに頼む場合、安いとテンプレートを使ったもので3~5万円。
オリジナルだとページ数にもよりますが20~30万円程度がかかります。
プロに頼むとクオリティが高いものができて、制作の手間や時間を省けるというメリットがある一方で、費用がかかる・業者とのミスマッチの可能性がある、といったデメリットがあります。
一方、最近では自分で簡単にホームページを作れるサービスも種類が増えてきました。
自分で作る場合、費用が安く済むうえ、更新がすぐできるというメリットがありますが、クオリティが低くなってしまったり、Wordpressなどでのホームページ作成はある程度のスキルが必要になってきます。
スキルが必要なく簡単にできるホームページ作成サービスを活用してみるのも一手です。
ネットショップ用のホームページを作りたい方はこちらのようなサービスを活用してみましょう。
⑫ポータルサイトへの登録
業種によっては自身のお店のホームページより、ポータルサイトに登録したほうが多くの方に知ってもらえるきっかけになるという場合があります。
エステや美容院、リラクゼーション系であれば、ホットペッパービューティーなどが該当します。
無料で掲載できるものもありますが、有料プランだと優先的に表示されるなどの特典があります。
⑬SNSの活用
SNSは、Social Networking Service(ソーシャル ネットワーキング サービス)の略で、代表的なものにFacebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)、LINE(ライン)があります。
インターネットを通じてネットワークを作り上げ、交流を図るためのツールですが、宣伝としてもよく活用されています。
それぞれのSNSごとに特徴があり、ユーザー層や使用方法、ユーザーの利用目的も異なっていますので、目的に合ったSNSを見つけて利用することが大切です。
⑭動画配信
インターネットでは文字や写真などはもちろん、動画が簡単に配信できます。
お店や商品、サービスの様子などを動画を通じて、より分かりやすく正確に伝えることが可能になります。
また、大がかりな機材なども不要で、最近ではスマホ一つで手軽に撮影、配信ができる時代です。
動画共有サービスで最も有名なのがYouTube(ユーチューブ)です。
また、若い世代をターゲットにしているのであればTickTockの活用も検討しましょう。
他にもFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSでも動画を投稿することができます。
⑮インターネット広告
インターネット上で表示される広告です。
ターゲットを設定して広告が配信でき、広告が表示された回数やクリックされた数、クリック後の成果の数などを測定できるので他の広告と比較すると費用対効果が分かりやすいのが特徴です。
インターネットの広告にも様々な種類があり、サイト上に貼られた画像広告の「バナー広告」や、検索サイトで検索結果の上に表示される「リスティング広告」、様々な広告媒体(SNSやブログ)で表示される広告をとりまとめる「アドネットワーク」、ブログなどに広告を掲載して成果報酬型で広告料を支払う「アフィリエイト」などがあります。
⑯クラウドファンディング
インターネットを通じた資金調達方法ですが、宣伝にも活用することができます。
新商品の発売や店舗準備のタイミングに、クラウドファンディングを通じて資金調達をしつつ、商品やサービス、店舗を知ってもらうことができます。
人的営業を通じた宣伝
人的営業とは、その名の通り、人が直接コミュニケーションをとりながら営業活動を行う方法です。
手間や時間がかかる方法ではありますが、相手に直接対応するため柔軟に対応でき、説得力が高い宣伝方法です。
⑰テレアポ(電話営業)
テレフォンアポインターの略で、電話を通じて勧誘・注文受付をする宣伝方法です。
何も知らない人にいきなり電話で宣伝しても、断られることがほとんどで、非効率だと言われる営業方法です。
しかし、相手との何からの繋がりがあったり、相手の興味を引きそうな商品・サービスであれば、話を聞いてくれる可能性は高くなります。
また、むやみやたらに電話するのではなく、精度の高いリストが必要です。
⑱飛び込み営業
相手先に予約なしで訪問する方法です。
テレアポと同様に、知らない相手先に急に行っても断られることのほうが圧倒的に多いため、商品・サービスを必要としそうな訪問先のリストをきちんと作ってから訪問することが大切です。
また、断られるのが当然で、チラシやパンフレットを渡して「知ってもうだけでも良し」と割り切ることも必要です。
⑲異業種交流会への参加
異業種交流会とは、様々な業種の人が集まる交流会です。
交流会に参加することで普段知り合う機会が無い業種の方との交流ができて人脈が広がる可能性があります。
そうした人的ネットワークを通じて商品やサービスを知ってもらうことが可能となります。
コロナ禍でオンライン化も進み、オンライン・リアルともに様々な交流会が開催されていますので、目的に合った会に参加してみましょう。
参加者が女性限定の交流会などもあります。
ただ、参加者の多くが「営業したい」という目的で集まっている交流会の場合はなかなか成果につながら場合もあります。
幾つか参加してみて、自分に合った会を見つけ、営業や勧誘を目的とせず、人脈を広げるという心持ちで何回か参加してみると良いでしょう。
⑳経済団体・業界団体への加入
女性の場合、経営者の人脈が乏しいことが多く、経営に関する情報やノウハウなどを入手する機会が少ないことがほとんどです。
それを補う方法として、経済団体・業界団体に加入して、ビジネス人脈を広げつつ、そこから商品・サービスを知ってもらうのも一つの方法です。
全国規模では、商工会・商工会議所があり、加入することで経営に役立つ様々なサービスを受けることができるうえ、会員同士の交流も行われます。
全国規模では、ほかにも中小企業家同友会などの団体があります。
その他の宣伝ツール
あなたのお店や商品・サービスを知ってもらうための、その他の方法をご紹介します。
㉑展示会への出展
企業向け(BtoB)の商品・サービスの場合、展示会に出展するというのも一つの知ってもらう方法です。
展示会はテーマが決まっているので、そのテーマに興味のある人が多数来場するため、効率的にターゲットとなる人に知ってもらえる方法です。
展示会の出展には費用がかかりますが、経費の助成などもあるので、併せて検討してみましょう。
㉒イベント出展
地域で行われるイベントやマルシェなどに出展して知ってもらう方法です。
地元密着型のお店やサービスの場合、こうしたイベントに出展することで地域の人に直接知ってもらえる機会となります。
既に企画されたイベントに出展することもできますが、レンタルスペースやカフェなどを借りて自分たちで「プチマルシェ」を開催することもできます。
イベント出展の際にこちらの記事も参考にどうぞ
㉓プレスリリース
新聞やテレビ、ラジオなどのメディアに情報を提供して、取材をしてもらう方法です。
話題性のある要素を盛り込んで、記者の目に留まる文章等を作成する必要があり、取り上げられてもらえるかは確実ではありません。
しかし、メディアに取り上げられてもらえれば影響力が大きいので宣伝効果は抜群です。
まとめ:宣伝したら費用対効果を検証しよう
23種類の宣伝アイデアをご紹介しました。
業種や店舗の有無などで向き・不向きなどがあるので、自分に合ったものを見つけて組み合わせて実践してみましょう。
なお実践する場合は必ず「費用対効果」を検証してみましょう。
まず、宣伝をする前に「最終的な成果目標(コンバージョン)」をきちんと定めてから実践することが重要です。
商品の購入はもちろんですが、お問い合わせ、資料請求、会員登録、見学申し込みなど、業種やサービス内容などによって設定する目標は異なると思います。
宣伝を始める前に、何を得たいのか、どのくらい得たいのか、を明らかにしておきましょう。
そして、掛かった費用に対して効果がどのくらいあったのかを検証します。
「宣伝してみたけど、効果があったのか、無かったのかよく分からない」というのがNGパターンです。
効果が分かりづらい・見えずらい宣伝方法もあるかと思いますが、やる前とやった後のお客様の人数や「何を見て知ったか」というアンケートを実施するなどで、できるだけ効果を測定してください。
そして、「なんとなく」ではなく「数字の結果をもとに意思決定をする」としていきましょう。
そうした行動の積み重ねが事業の成長に影響します。
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