起業する前や起業後にライバル店についてどのくらい調べていますか?
何となく気にしてはいるものの、詳しく調べていないという方が多いのではないでしょうか?
起業してやりたいと思う事業のほとんどは、既に世の中に先にやっている人がいます。新しい事業であっても、似たような事業を既にやっている方が見つかるはずです。
そうしたお店や会社は、あなたから見ると競合(ライバル)ですし、お客様から見ると選択肢の一つです。
お客様から選ばれる商品・サービスを提供するためにも、ライバル店を調査・分析することが必要です。
では、どうやってライバル店を調査したら良いのでしょうか?
今回はライバル店の調査方法とそのポイント(調査項目)についてお伝えします。
調査方法:ネットで調べる
まずは、競合となる商品・サービス・店舗がどのくらいあるのか、ざっくりインターネットで調べてみましょう。
例えば、アロマセラピーのサロンであれば、「サロマセラピー サロン 〇〇(←ここには地域名)」で検索してみます。
地域名は自分の商圏(お客様が来る範囲)を入れてみましょう。県単位ではちょっと大きいので、市区町村レベルが妥当だと思います。
こうして表示されたサイトを見て、調査項目ごとに一覧表などを作って比較していきましょう。
サイトで調べるのであれば、最低でも20くらいは比較してみましょう。
調査方法:訪店する、商品・サービスを利用する
ネットで調べて「これは直接的にライバルになりそうだ」と思うお店や商品・サービスは、実際に訪問してみたり、購入・利用してみましょう。
お客様として購入・利用してみることで、ライバルとの違いや、自分は何をウリ・強みとして打ち出していったら良いのかを考えます。
業種にもよりますが、店舗であれば最低でも5店舗は巡ってみましょう。
調査方法:お客様の声をきいてみる
ライバルを調査する場合 「うちのほうが絶対に良い」とバイアスがかかってしまい、客観的に見れないものです。
ですので、あなたの周りにいる友達やお知り合いに、そのお店の印象などを聞いてみましょう。また、実際にその店舗や商品・サービスを利用している人が居たら、感想を聞いてみましょう。
インターネット上のクチコミなども参考になります。
調査項目:店舗・商品・サービスの強み・弱み
ネットや実際に訪問・利用して調べる項目の第一は、「強み」と「弱み」です。
何を強みにしているのか、どんな点が弱いのか、を確認しましょう。
商品・サービス・メニューなど、お客様に提供するものはもちろんですが、価格や品揃え、接客、店舗の立地、営業時間、雰囲気、付帯するサービスなどを確認し、以下の点を考えてみましょう。
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これを考えて対応することが、競合店の調査の最大の目的です。
調査項目:顧客層(ターゲット)
ライバル店のお客様はどんな人なのか確認してみましょう。
実際に店舗に行けるようであれば、他のお客様がどんな方なのか確認ができますし、ネットで調べる場合も、クチコミなどからある程度、お客様像が見えてくるはずです。
ライバル店だと思って訪問してお客様を確認してみたら、自分のターゲットと違っている場合もあるでしょう。その場合、そのお店はライバル店ではありません。
自分のターゲットとする人が利用しているお店こそが正しいライバル店になりますので注意してくださいね。
チェック項目一覧
以下はアロマやエステなどの美容系サロンを想定したライバル店のチェック項目の一覧です。
業種が違っていても応用できると思いますので参考にしてみてください。
基本情報 | 調査内容 |
店名 | お店の名前を確認します。 |
住所 | 最寄り駅からの時間やアクセス方法、立地状況も確認します。 |
面積・付帯施設 | お店の広さや駐車場の有無などを確認します。 |
定休日・営業時間 | お客様が多い曜日や時間帯も確認しましょう。 |
外観 | 調査内容 |
ファサード | 建物や店舗の正面・お店の顔の印象や通りからの視認性などを確認します。 |
看板 | 看板の分かりやすさ、視認性などを確認します。 |
店内 | 調査内容 |
雰囲気 | お店に入った時の第一印象を確認します。 |
設備・機器・備品 | 店内にどのような設備・機器・備品があるか確認します。 |
BGM・照明・空調 | 店内の明るさやBGMの選曲・音量、空調などを確認します。 |
商品・サービス | 調査内容 |
メニュー構成 | どのようなメニュー(サービスの内容)があるのか確認します。 |
価格 | 平均の価格やサービスメニューの価格、予想客単価。 |
付帯サービス | 保証やポイントカードなど付帯サービスについて確認します。 |
技術 | 実際にサービスを受けてその技術を確認します。 |
スタッフ | 調査内容 |
スタッフ | 何人で運営しているのか、スタッフの年齢や構成を確認します。 |
接客 | スタッフの接客態度について確認します。 |
服装 | スタッフのユニフォームや服装などを確認します。 |
プロモーション | 調査内容 |
ホームページ | ホームページのイメージや分かりやすさ、印象などを確認します。 |
チラシ・パンフレット・カード類 | チラシやフライヤー、パンフレット、ポイントカードなどがあるか否かを確認します。 |
登録サイト | 自社サイトとは別に登録しているサイト(例:ホットペッパービューティーなど)があれば確認します。 |
項目ごとの記入が終わったら、最後に、このお店の「強み」と「弱み」を整理してみましょう。
調査が終わったら
ライバル店の調査が終わったら、これを自分のお店・商品・サービスの改善に活かしましょう。
先にも書いたように、調査結果を元に
- ライバル店が持つ「強み」に勝てる自店の強みは何か
- ライバル店の「弱み」が、時点では克服できているか
を考えましょう。
お客様から選ばれるお店になるための「競合調査」です。
調べただけで満足しないようにしてくださいね。