自宅でエステやアロマ、ネイルなどを行う「おうちサロン」や、ハンドメイドやお料理・パンの「おうち教室」で起業・開業する女性が増えています。
そんなおうちサロンやおうち教室の存在をアピールして、お客様・生徒さんを増やすために『チラシのポスティング』をしてみようと思う方もいると思います。
そこで今回は、自分で行うプロモーションとしてポスティングについて解説します。
・自宅でお客様を招く「おうちビジネス」の集客・宣伝方法を知りたい女性
・ポスティングでおうちサロンやおうち教室をアピールしようと考えている方
・ポスティングのやり方を知りたいプチ起業の女性
ポスティングをしてみようかな、と思っている方はぜひ参考にしてみてください。
ポスティングとは
ポスティングとは、宣伝や集客のためにチラシやパンフレット、フリーペーパーなどを家庭や事務所などの郵便受けに投函することをいいます。
私の家のポストにも、ピザや学習塾のチラシが入ってますが、あれをポスティングって言うんですよね。
そうです!
ポスティングの代表的なものとして、ピザやお寿司などの宅配チラシや、新規オープンするお店のチラシなどがあります。
また、お住いの自治体が発行する広報誌がポスティングされる地域もあります。
これらのポスティングは住戸やマンションを1軒・1棟ずつまわって郵便受けに投函をしています。
お店の方が自分で直接投函作業(ポスティング)をすることもありますが、ポスティングを専門に行う会社に委託して投函をしてもらう方法もあります。
ポスティング以外のお店や商品などを知ってもらう方法のアイデアを探したい方はこちらの記事も参考にどうぞ!
ポスティングに向いているビジネスは?
ポスティングでの宣伝・集客に向いているのは「地域密着型ビジネス」です。
そう!
女性の起業に多い、個人事業の飲食店やお家サロン、自宅教室といった近隣に住んでいる方を対象にしたビジネスに向いている宣伝・集客の方法です。
エステやアロマ、ネイルなどのサロンや、レッスン・お教室などのビジネスは、定期的に通うことが前提となるので、半径3~10km程度がコアの商圏となります。
商圏とは、店舗などを利用するお客様が暮らしている地理的な範囲のことです。
店舗を中心に3~10kmの範囲内でポスティングをすることで、お店の認知度を高めたり、新規のお客様の獲得につながる可能性が高まります。
一方で、企業向けのBtoBビジネスや、地域を限定せずに広く集客するネットショップなどはネット広告やSNSを使った宣伝のほうが良く、ポスティングによる宣伝効果は低いでしょう。
ポスティングのメリット
ポスティングでの宣伝・集客には次のようなメリットがあります。
・新聞を取っていない世帯にも情報を届けることができる
・エリアを絞って告知・宣伝ができる
・チラシ以外のものも配布ができる
・すぐに取り組めて費用が安い
ポスティングのメリットについて具体的に説明しますね!
新聞を取っていない世帯にも情報を届けることができる
商圏内の潜在的なお客様に対してチラシを配布するには、ポスティングのほかに「新聞の折込チラシ」という方法があります。
ひと昔前は、多くの家庭で新聞を宅配でとっていたため、その新聞に挟まれているチラシは地域密着型の店舗にとって宣伝・集客効果の高い方法でした。
ところが現在では月ぎめの新聞購読率は6割を切っています(※)。
※新聞通信調査会発表「メディアに関する全国世論調査第15回調査」
さらに、その割合は年々低下傾向のため、新聞折り込みのチラシの効果が下がってきています
しかしポスティングであれば、新聞を購読しているかどうかは関係なく、ポスティングエリアの住戸に情報を届けることができるのです。
エリアを絞って告知・宣伝ができる
告知や宣伝などのプロモーションには様々な方法・手段があり、近年ではインターネットを活用した方法、例えばSNSを使った宣伝やウェブ広告などが主流になってきています。
しかし、ネット広告やSNSだと、情報が届くのはネットをよく利用する世代に偏ってしまいます。
特定の地域に住んでいるすべての年齢層の方にダイレクトに情報を届ける手段としては各戸に投函するポスティングが効果的です。
チラシ以外のものも配布ができる
ポスティングで投函されるのは一般的にチラシですが、それ以外にも景品やノベルティ、商品サンプルなどを投函することができます。
よくあるのがポケットティッシュ。
実用的なため保管をされることも多いので宣伝効果が高まります。
また、季節に合わせてカイロやうちわなどをポスティングした事例もあります。
ポスティングでは「いかにチラシを見てもらうか」と「捨てられない工夫」が大切になるので、チラシ以外のものを配布することで効果を高めることができます。
ノベルティ配布の参考事例をご紹介した記事はこちら
すぐに取り組めて費用が安い
宣伝や集客のために広告を打とうと思っても、メディア掲載には、ある程度事前に準備をして手配をしなければなりません。
しかし、ポスティングであればチラシを作成・印刷して投函するだけなので、すぐに取り組むことができます。
そして自分でポスティングをするのであれば、費用もかからずチラシの印刷代だけで済むため、他の広告よりも安く行うことが可能です。
ポスティングのデメリット
ポスティングにはメリットだけでなく、以下のようなデメリットがあります。
・配布に手間や時間がかかる
・クレーム発生の可能性がある
ポスティングのデメリットについて具体的に説明します。
配布に手間や時間がかかる
ポスティングは郵便受けにチラシを投函しなければならないため、手間や時間がかかります。
大規模なマンションで数百戸のポストに一気に配布できれば効率的です。
しかし、戸建ての住宅が多い地域では、1軒1軒まわってポスティングするためには時間がかなりかかることもあります。
自分1人で仕事の合間にポスティングをするのであれば、配布できるチラシの枚数も限られます。
クレーム発生の可能性がある
郵便受けに「チラシお断り」と記載しているお家を見たことがある方も多いと思います。
また、「チラシお断り」の表記が無くても、チラシが入っているのを快く思わない方も少なからず存在します。
そのため、チラシをポスティングされたことに対してクレームが入る可能性もあります。
クレームが発生しないために下に書いた注意点を守るようにしましょう。
自分で行うポスティングの手順
それでは実際にポスティングを行う際の手順をご紹介します。
なお今回ご紹介する手順は、ポスティングを専門業者に任せずに自分で行うことを前提としています。
【自分で行うポスティングの手順】
①ポスティングの目的を明らかにする
②ポスティングする時期を決める
③配布エリアを決める
④ポスティングするチラシを作成する
⑤ポスティングを実施する
⑥ポスティングの効果を測定・検証する
それでは手順を解説します。
ポスティングを行うと決めたら、誰にどんな行動を促したいのか(=ポスティングの目的)を明らかにします。
・新規にオープンするお店を知ってもらいたい
・新しいエステメニューを始めるので新規のお客様に体験してもらいたい
・新学期が始まるので新たなレッスンに参加してもらいたい
このように具体的なポスティングの目的が決まれば、配布時期や内容、どの地域に配布したらいいか、などが決まってきます。
逆に言うと、目的が無いままであったり、「売上アップのため」といったふんわりした目的ではポスティングの効果が出にくいので注意しましょう。
ポスティングを行うにもタイミングがあります。
お客様が
「ちょうどそれが欲しかった!」
「今、それを考えていたところだった」
というタイミングにチラシを目にすることが出来れば、来店や購入などに繋がりやすくなります。
例えば・・・
季節の変わり目でお肌のトラブルが生じやすい時期に「エステでお肌のお手入れをしてリセットしませんか?」と書かれたチラシ。
新年や新学期に「新年(新学期)のスタートに新たな習い事を始めてみませんか?」と書かれたチラシ。
このように、お客様の購買意欲が高まる時期やタイミングを考慮してポスティングする時期を決めましょう。
なお、一般的に飲食店やデリバリーなどは週の後半(金曜日・土曜日)のほうが効果が出やすいと言われています。
次にチラシを配布するエリアを決めます。
自分ひとりでポスティングするのであれば、できるだけ効率的に、また効果が出るように配る必要があります。
自宅サロンやおうち教室の主宰者さんは、周辺の地域に対して土地勘がある方がほとんどですから、どの地域にどんな人が多いかをご存知のはずです。
自分が持っている地元情報に加えて、お友達やお知り合いなどの方からの情報を検討して、どの地域にチラシを配れば効果が高いか検討して配布エリアを決めていきましょう。
なお、一般的に新しいマンションの多い地域は小さいお子さんのいる若い夫婦が多いですし、ワンルームマンションが多い地域は大学生さんや独身の若い人が多く住んでいます。
ターゲットとなる方が多く住んでいる地域を狙ってみましょう。
次にポスティングするためのチラシを作成します。
よく、普段お店に置いているフライヤーをポスティングに活用する方がいますが、ポスティング用に別に作成したほうが効果が高まります。
お店で手に取って見てもらうためのパンフレットと、ポスティングのチラシとでは目的が異なります。
当初決めた目的やターゲット、配布時期に合わせた内容・文言を、目に留まるようなデザインで作ったほうが高い効果が見込めます。
ほとんどの人が郵便受けに入っているチラシを一瞬しか見ませんから、パッと見て目に留めてもらえるようなインパクトのあるキャッチコピーや表現をしましょう。
サイズは郵便受けに入りやすいA4もしくはB5サイズとして、なるべく薄い紙の片面印刷にしましょう。
薄い紙のほうが印刷代が安いですし、多くの人が片面をチラッとしか見ないので、裏面にデータを載せても見てもらえない可能性が高いからです。
同じ値段をかけるなら、両面を印刷するよりも片面印刷にして2回ポスティングをしたほうが効果があります。
チラシができあがったらポスティングです。決めていた配布エリアに足を運んでポストに投函します。
マンションの場合、チラシが溢れている郵便受けなどには入れても意味がありません。
住民が確実に住んでいてチラシを見てくれそうなポストに丁寧に投函しましょう。
また、「チラシお断り」などの表記があるポストには入れてはいけません。クレームの原因にもなりかねませんから注意しましょう。
マンションを中心に配布するのであれば、ひとりでも1時間で200枚くらいはポスティングが可能です。
なお、ポスティングをしたら最低限、以下の項目を記録しておきましょう。
これらは効果測定を行うためにも必要な項目となります。
ポスティングが終わったら、次は効果の測定です。
ポスティングの効果があったかどうかを確認するには以下のような方法があります。
いつ、どんなチラシを、どのエリアに、どれだけポスティングして、その効果はどうだったのかを継続的にデータを取ることで、次回にポスティングする際の参考になります。
ポスティングに欠かせない「チラシ」。
その作り方をこちらの記事でご紹介しています。
ポスティングのマナーと注意点
ポスティングのデメリットとしても挙げたように、ポスティングがクレームに繋がらないように以下のような注意が必要です。
【ポスティングの注意点】
・「チラシお断り」などと書かれている郵便受けには投函しない
・戸建ての門扉内やマンションの内部など敷地内に無断で入らない
・郵便受けからはみ出さないようチラシは奥までしっかり入れる
また、ポスティングする際にもマナーが必要です。
以下のようなマナーを守ってポスティングをしましょう。
【ポスティングをする際のマナー】
・不審者に間違われないよう清潔で明るめの服装
・深夜や早朝の時間帯にポスティングをしない
・ポスティング時に住民や管理人に合ったら笑顔で挨拶をする
・身分を証明できるものを持参しておく
お店の情報提供をする目的のためですから、コソコソする必要はありません。
お店の代表者として、お客様に会っても恥ずかしくないよう身ぎれいな格好で行い、誰かに会った時には明るく挨拶をしましょう。
なお、マナーを守って注意をしてポスティングをしてもクレームが発生する場合があります。そんな時にはすみやかに対処することが大切です。
お詫びをして、今後はそのお宅には投函をしないように記録をしておきましょう。
まとめ:試行錯誤を重ねてポスティングをしてお客様を増やそう
先日、自宅でエステサロンを開業している女性に「これまで行った宣伝方法で最も効果があったのは何ですか?」と尋ねたところ「ポスティングが一番効果があった」とおっしゃっていました。
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もちろん、彼女も掲載をしているそうですが、リピーターとして定着するのは圧倒的にポスティングのチラシでご来店された方だそうです。
しかも、彼女の偉いところは、定期的にポスティングを実施しているうえ、きちんとポスティングの効果検証をしている点です。
いつ、どのエリアに、何枚ポスティングして、どれだけ反応があったかを必ず記録して、効果が出るためにはどうしたら良いかの答えを自分なりに持っているのです。
多くの人はポスティングをしっぱなしで、効果も何となくでしか把握していませんが、それでは何度ポスティングをしても精度が上がりません。
試行錯誤しながらポスティングを何度も行って、効果を検証しつつノウハウを積み重ねていくことで、効果の高いポスティングができるようになるので頑張ってやってみましょう。
宣伝や集客の基本についてはこちらもあわせてお読みください
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