きちんと稼げる販売価格・料金の設定方法のキホン

女性の起業のマーケティング

起業に関するご相談のなかで多いのが販売価格や料金に関することです。

「料金はいくらにしたらいいですか?」というものから、「値上げしたいのですが…」というものまで。

商品・サービスの値段は売上や収益に反映するものなので、慎重に決める必要があります。

そこで、今回は販売価格や料金の設定方法についてお伝えします。

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値段を決める時の3つのポイント

値段を決める方法はいくつかあります。

起業して最初の時期はこれからご紹介する3つの項目のバランスのよいところで決める方法が良いでしょう。

【コストプラス法】かかった費用+欲しい利益で決定する

事業を継続するには利益を出さなければなりません。そこで原則的に値段は費用を上回るように設定します。

そこで、原材料や仕入れ、家賃、人件費などのかかった費用に欲しい利益を上乗せして値段を決める方法で『コストプラス法(原価志向法)』と言われています。

仕入れた商品を販売する方や飲食店など費用が分かりやすい業種向きの値段の決め方になりますが、ここで悩むのが講師やセラピスト、インストラクターなどの業種です。

自分の身体一つで仕事するので「かかる費用」といっても自分の人件費が大部分を占めるため、「時給換算」をしてしまいがちです。それも「パートやアルバイトで働いた時給レベル」で考えてしまう方が多いのです。

でも、よく考えてみましょう。その資格を得るために掛かった時間や学ぶために払った学費・授業料もコストに含まれるんですよ。

もちろん、実際の施術やレッスンの時間だけでなく、そのための準備や後片付けにかかる時間も費用が掛かる部分です。

そして、あなたはプロとしてお金をいただく立場ですから、パートやアルバイトの時給で考えるのは止めたうえで費用を計算してみましょう。

 

【競争志向法】ライバルの値段と比較する

かかった費用(コスト)が分かりにくいサービス業や同じ商品・サービスが世の中に多数ある場合などは、ライバル店の値段の相場を比較検討して決めます。

自動販売機のドリンクの値段や、牛丼チェーン店の牛丼の価格などがその例で、最大手のメーカーの値段に競合が追随してほぼ同じ価格に設定しています。

インターネットが普及した今は、価格比較サイトなどでお客様自身が値段を簡単に比べることができるようになったので、全く同じ内容・同じ商品であれば安いほうが売れる可能性が高くなります。

しかし、サービス内容が違ったり、技術が競合より高い、機能が優れている、など差別化することができれば相場より高く売れることもあります。

 

【需要志向法】お客様が欲しいと思う値段にする

お客様の「その値段なら欲しい」をベースに考える価格設定方法です。

これは値段を決めたい商品・サービスについて、お客様に以下のようなアンケートを実施します。

  1. 「高すぎる」と感じはじめる価格
  2. 「ちょっと高い」と感じはじめる価格
  3. 「ちょっと安い」と感じはじめる価格
  4. 「安すぎる」と感じはじめる価格

このアンケートをすることで、3000円だったら高いと感じる人が〇%、ちょっと安いと感じる人が〇%・・・と分かります。

これを「4,000円だったら」「5,000円だったら」というように複数の値段で調査することで「上限」と「下限」が決まりますので、そのなかで絞り込んで値段を決めます。

アンケートを実施する場合、調査の対象者に注意をする必要があります。

例えば、お子さんのいるパートの主婦の方と、20代の独身OL、そして50代の主婦とでは、それぞれ使えるお金が違ってきますよね。「それじゃ高くて買えない」とか「その値段なら安い」と感じる金額も異なります。

ターゲットが決まっているようであれば、そのターゲット絞ってアンケートを実施し、結果を反映した値段設定をしますが、需要が高い値段では利益が出ない場合はターゲットを変えたり、その値段に合うように費用を抑えたりする必要があります。

戦略的に価格を設定する

ベーシックな価格の決め方は上記の3つの方法ですが、それ以外にも価格の決め方がありますのでご紹介したいと思います。

【 名声価格 】高めの値段設定で高価値をアピール

多くの消費者は値段が高いと「品質も良いのだろう」「価値が高い」と思います。逆に安すぎると「粗悪品では?」とか「価値が低い」と感じます。

そのため、宝石やブランド品などは品質の高さやステータスの高さを演出する目的で意識的に高い値段を設定をしています。

作るのに手間暇がかかっている、良い素材を使っている、などで高品質・高価値であることを伝えたい場合は高めの値づけをしてみましょう。

 

【段階価格】松・竹・梅の値段設定

「松・竹・梅」のように価格を3段階に設定されると「極端の回避性」と呼ばれる心理が働いて、真ん中の値段を選びがちです。

これも「高いものは品質が良い、低いものは品質が悪い」という思い込みがあるからですが、高いものや安いものを選んで失敗したくない、という思いが加わって、真ん中の値段の商品を選んでしまうのです。

ただし、これは「人から見られる場合」にその傾向が強く、それは「高い商品を買って見栄っ張りと思われたくない」、「一番安い商品を買ってケチだと思われたくない」という心理も働くからです。

見ている人がいないネットでの購入などは一番安い価格の商品が売れる傾向にあります。

  

【端数価格】98の価格で割安感を演出

端数価格とは、キリの良い数字ではなく「98円」「980円」といった端数にすることで、 割安感を与える心理的な価格設定法です。

スーパーなどでよく見かける価格設定ですよね。

ただ、この値段設定を乱発するとお客様も慣れてしまうので、設定したセール期間だけに限定するなどの注意が必要です。

 

【サブスクリプション】継続的な料金プラン

最近「サブスク」というキーワードを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

サブスクリプションとは、保険の支払いや新聞の購読など、昔からある「定期購入」や「定額制」という方法ですが、最近はサービスの分野でこうした料金設定がビジネスモデルとしてちょっとしたブームになっています。

例えば、カーシェアリングなどのシェアリングサービス、ネットフリックスやAmazonKindle読み放題(Kindle Unlimite)といったデジタルコンテンツ配信が代表的なサービスです。

一括で支払うよりも分割になっているので割安感のある料金なうえ、最初の1か月は無料などの設定がある、解約の手続きが簡単など、利用者にとって購入しやすくなっています。

また、提供側も継続的な売上が見込めて売上予測が立ちやすいことや、月々の決済の手間を省けるなどのメリットがあります。

【ロスリーダー】目玉商品でついで買いを誘う

スーパーでは玉子や牛乳などを目玉商品として特売にしてお客様を呼び込むことが良く行われています。

この目玉商品単体では利益は出ませんが、それ目当てで来たお客様に他の商品を購入してもらうことで利益を確保します。

安くても誰も買わないモノを目玉商品に設定しても意味が無いので、魅力的な商品を目玉商品にすることがポイントです。

【キャプティブ価格】本体は安く、替えの消耗品は割高で

キャプティブ(Captive)とは、「捕虜」や「束縛」といった意味で、リーズナブルな本体を買った後に、高めの価格設定がされた消耗品を継続的に買わなければならない価格戦略を指します。

有名なのが髭剃りと替え刃、プリンターと純正インクです。どちらも本体は値段が安いのに、消耗品はちょっと高めの価格になっています。

最近はちょっと変わってきましたが携帯電話(本体)と通信料(継続して使うもの)の関係もそうですね。

【抱き合わせ価格】セットでお買い得感を演出

1点だと350円だけど3点かうと1,000円になるソックスってありますよね。これが「抱き合わせ価格(バンドリング)」と呼ばれる価格設定方法です。

これには同じものを組み合わせるパターンと異なる商品を組み合わせるパターンがあります。

異なる商品の組み合わせの例では、お料理にドリンクのセットとか、ラーメン+チャーハンのセットのようなものから、ハウスクリーニングでキッチンのお掃除とエアコンクリーニングを一緒に頼むと安くなる、といったものまで色んな業界で取り入れられています。

客単価が上がって売り上げアップにつながる方法です。

  

起業当初の低すぎる値段設定には注意しよう

起業したばかりの女性の場合、「経験や実績が無いから」とか「売れないと嫌だから」といった理由で相場よりも安い価格・料金にしがちです。

でもよく考えてください。安ければ売れるのであれば、誰だって安くします。そして「安いから」という理由であなたの商品・サービスを選んだお客様は、他に安いお店があればすぐそちらにいってしまいます。

そして「値下げ」は喜ばれますが、「値上げ」は嫌がられます。

安易に安い値段設定をしてしまったため利益が出にくいうえ、なかなか値上げもできなくて苦しいという相談をこれまでに何度も受けました。

ですから、最初から安すぎる値段設定をしないように注意しましょう。

それでも心配だからどうしても安くしたい!という場合は「お試し価格」「トライアル料金」といったように条件をつけて、期間や販売数を限定にしてみてください。

そうすれば値段を上げる時にもお客様に納得してもらえます。

 

まとめ

販売する商品やサービスの値段次第で売り上げや利益が変わってきます。

しかし、商品・サービスの価格設定方法には「絶対にコレ」というものがありません。

商品・サービスの特性や、販売する場所、そしてターゲットなどでも変わりますので、 利益をきちんと確保しつつ、 事業を長く続けられるベストな価格をよく考えて決めてみてください。

 

 

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