起業をしようと思った時に考えるのが「どうやってお客様を獲得したらいいの?」という課題。
自身の事業を広く知ってもらいお客様を集める「宣伝」や「集客」はビジネスをする限りずっとつきまとう課題です。
仲間の経営者に聞いたところ、
「Facebookをやっておくと良いよ」と言われました!
先輩の経営者から、お店の宣伝や集客には「公式LINEが使える」って教わりました!
知り合いの経営者から、ホームページは事前に準備したほうが良いと言われました。
それも、Wordpressを使うと良い!とアドバイスもらいました。
ちょっと待って!
どれも間違っていないけど、その前によく考えないといけないことがあります!
宣伝や集客のために、SNSを活用したり、ホームページを準備するなど、どれも必要なことではありますが、どのメディア・ツールを使うかという事より、もっともっと大切なことがあるのです!
そこで今回は、これから起業する女性や起業したばかりの女性経営者に向けて、宣伝・集客の基本となる3ステップを解説します。
宣伝・集客の基本の3ステップとは
宣伝・集客の基本3ステップは以下の通りです。
STEP2:ターゲットに合った宣伝ツール(メディア)を選ぶ
STEP3:伝える内容を整理する
宣伝や集客を初めてする時、多くの方は宣伝に使用するメディアやツールに意識が行きがちです。
「メディア」とは媒体や手段のことで、テレビや雑誌、ラジオなどの「マスメディア」と呼ばれるものや、ホームページやLINE、インスタ、YouTubeなどの「インターネットメディア」と呼ばれるものなどが代表的なものです。
宣伝や集客に最初に考えることは「何のメディアを使うか」ではありません。
一番最初に考えるのは「誰に情報を届けるのか」「誰にお客様になって欲しいのか」というターゲットの設定です。そして、ターゲットが明らかになった後に、何を使って、どう伝えるかを考えます。
以下に具体的に解説します。
STEP1:ターゲットを明確にする
自分の商品・サービスを買ってもらったり、利用してもらうためには、まず「知ってもらう」ことが必要となります。
知ってもらう活動=「宣伝」が必要となるのですが、むやみやたらに宣伝したしても、お金も時間も労力もかかるばかりで、得るものが少ない(知ってもらえない)のでは無駄ですから、効率的に行わなければなりません。
特に、女性の小さな起業では、お金も時間も人手も限られたなかで宣伝をする必要があるので、その対象を絞ることが必要です。
この「宣伝を行う対象」とはあなたのビジネスの「ターゲット」で、対象を絞ることを「ターゲティング」と言います。
ターゲットについては別記事で詳しく書いていますので、こちらを参照してください。
STEP2:ターゲットに合った宣伝ツール(メディア)を選ぶ
ターゲットが明らかになったら、そのターゲットに「知ってもらいやすい宣伝ツール(メディア)が何か」を考えます。
例えば、高齢者をターゲットにしたビジネスの場合、twitterやインスタグラムなどのSNSを使っても、ほとんど意味が無いことはイメージができますよね。
ターゲットが普段、どんなメディアから情報を収集しているのか、どんな場所で情報を得ているのかを掘り下げて考えてみることで、知ってもらうために効果のある宣伝ツールが見えてきます。
宣伝や集客のためのツールとしては、今は「SNS」に注目が集まっていますが、地元密着型のビジネスの場合は意外とアナログな方法のほうが効果が高いこともあります。
例えばフリーペーパーやチラシなども狭い地域で行うビジネスの場合、SNSよりも効果が高いこともあるので「何がなんでもSNS」と思わないようにしてください。
▼宣伝のアイデアについては、こちらの記事も参考にどうぞ。
STEP3:伝える内容を整理する
ターゲットと宣伝ツール・メディアが決まったら、次に伝える内容(情報)を整理します。
プロモーションの目的は、単に情報を伝えるだけでなく「相手に何らかの反応・行動を促す」ことにあります。そのためのポイントは以下の3つです。
・ターゲットに刺さる表現
・アクションに繋がるための工夫
分かって理解する⇒イイね!と思う⇒行動する、というように人間は行動しますので、この3つのポイントを抑えることが必要です。
以下にこの3つについて解説します。
分かりやすい表現
受け取った情報の意味や内容が分からないと、次のアクションが生まれません。
例えば、お店のチラシを作った場合、住所が書かれていても、それがどこか分からないのでは訪店に繋がりません。分かるためは地図を掲載することが必要です。
このように情報が不足していて分からない場合もあれば、情報があっても分かりにくい場合もあります。
例えば、コミットメント(確約・関与)、ネグレクト(育児放棄)などの外来語や、LGBT、BPIなどの英語略語、コスパ、オリエンなどの略語なども、それを知らない人にとっては分からない表現です。
また、長々と説明するよりも簡潔に箇条書きにしたほうが分かりやすい場合もあるでしょう。
そして、文章の表現で伝わりにくい場合は、画像や映像などを使うことで分かりやすくなります。
ツールに応じて、適切で分かりやすい表現はどうしたらいいか、よく考えてみましょう
ターゲットに刺さる表現
内容が分かって理解できたからと言って、それを「イイね!」と思ってもらえるかどうかは別モノです。
情報を受け取ったターゲットの心に「刺さる」ためには幾つかのポイントがあります。
まず、人間の基本的な行動原理を抑えた内容であることが大切です。
人間の行動原理には以下の3つがあります。
この行動原理に則った情報に対して多くの人が「イイね!」と感じます。
さらに、購買行動では次の3つの疑問に答えた内容でなければ、購入という次のアクションは生まれません。
伝えるメッセージを考える際に、これらのことを考慮してみましょう。
この「刺さる」ための表現は世代によっても異なります。
B・M・F・Tさんが発表しているおいしいを感じる言葉 Sizzle Word 2019 というレポートを拝見すると、「おいしそう」、「食べたい」、「飲みたい」と感じて飲食の欲求を喚起する言葉“シズルワード”には、男女や年齢によって違いがあることが分かります。
飲食店などは参考にしてみると良いと思います。
アクションに繋がるための工夫
情報の受け手が「内容は分かった」、「心に刺さった」と思ったとしても、次のアクションが起こらなければ無駄なプロモーションとなってしまいます。
よくあるのがとても良い商品・サービスで「欲しい!」と思ったとしても、「購入の手続きが煩雑」、「書き込み欄が多く申し込みが面倒くさい」と思われて購入が断念される例です。
私も実際にあったのですが、某企業の工場見学を申し込もうと思ったら、申し込み方法が「往復ハガキで申し込み」に限定されていたため面倒になって申し込みを止めました。
このように、アクションのハードルが高い場合は、そのハードルを下げることを検討しなければなりません。
また、高額商品のように購入にアクションに躊躇してしまうような場合は「資料をご請求ください」、「まずはお気軽にお問合せください」などの、軽いアクションを促すような方法も考えられます。
また、「いまお申込みいただくと早期申込み割引10%OFF」といったように、特典(インセンティブ)をつけることで行動を促す方法もあります。
この最後のアクションに繋がるか否かで、プロモーションの成否が決まりますので、ぜひ工夫して目的の行動を取ってもらえるようにしましょう。
まとめ
宣伝や集客の話となると、大抵の人が「SNSを始めるべきかどうか」を悩んだり、どんなメディアを使うか、といった枝葉の問題にフォーカスしがちです。
さらに、宣伝や集客の方法は多様ですから、他の人が成功した方法が、必ずしもあなたの事業に合うとは限りません。
ですから、宣伝ツール・メディアの使い方や何を使うべきか、ということから考え始めるのではなく、「あなたのお客様は誰で、その人に何を伝えたいのか?」という本質的な部分から考えてみることが、正解に結び付きやすい方法です。
誰に向けて、どんなメッセージを伝えたいのか?
という基本的なことをないがしろにして、些末なことばかりを気にしていたら本末転倒ですし、時間もお金も無駄にすることになってしまいます。
2.そのターゲットが情報収集する際に利用するメディアを選ぶ
3.アクションに繋がるメッセージを分かりやすく伝える
この記事でご紹介した上記の3ステップに基づいてやってみてください。
そして、プロモーションは一朝一夕には成功しませんので、コツコツと地味であっても続けることが大切です。
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