起業セミナーの受講生の方から受ける質問で多いのが
「どうやったら成功しますか?」
「失敗しないためには何をしたら良いですか?」
というものです。
私も起業して失敗したくないので、その方法が知りたいです!
好きなことや得意なことを仕事にしようと夢を持って始める起業ですから、できることなら失敗とは無縁で成功したいものですよね。
そこで今回は、起業を成功させるための方法についてお伝えしたいと思います。
起業の成功は「事業を続けていける」こと
起業する誰もが「成功したい」と思いますよね。
でも、起業の成功ってどんな事だと思いますか?
『 成功した女性社長』としてメディアに取り上げられること?
たくさんお金を稼いでセレブ生活を送ること?
いいえ、違います!
そういうのは、 起業が成功した場合の延長線にあるオマケみたいなもの。
本当の成功とはもっとシンプルなんです。
起業が成功したというのは
「事業が継続できていること」
を指します。
え?そんなこと?と思うかもしれませんが、意外とこれができない事業や会社が世に中にはたくさんあるのです。
よく私のセミナーでは「起業するだけなら簡単に誰でもできます」と言います。
開業届などの必要書類を提出すれば、その日からあなたも起業したことになるからです。
でも、起業というのはそれ自体が目的ではなく、続けなければ意味がありません。そういう意味では『結婚』とよく似ています。
若い時分は「早く結婚したい」と純白のウエディングドレスを着た姿やみんなから祝福される結婚式のイメージばかりを思い描くものですが、実際はそこが結婚のスタート。
そこから家族になって山あり谷あり、トラブルなども乗り越えながら生活を続けていくことが本来の結婚ですよね。
そして、起業したものの、どうしても上手くいかなかったら廃業・倒産をするように、結婚生活だって破綻・離婚することがあります。
こんな点も起業と結婚が似ていると思いませんか? 結婚を経験した方なら理解していただけると思います。
そう。起業は「すること」が目的ではなく、「続けること」が大切ですし、いつまでも続けられることこそが成功と言えるのです。
成功の条件は継続的に利益を生み出せること
では、事業が継続するためにはどうしたら良いのでしょうか?
答えは、継続的に利益を生み出すことです。
お客様にあなたの商品やサービスを購入していただき、きちんと利益を出していくことで事業は継続できるのです。
利益が出なければ赤字になって事業は続けられません。
まれに黒字倒産ということもありますが、女性の小さな起業の場合は、売上から経費を引いて赤字にならないようにすることが重要です。
起業の最初の段階で、実績や経験が無いからと安い価格・料金で販売してしまったり、早く売り上げを上げたいからと採算度外視の仕事を引き受けてしまう方を多く見かけます。
そうして利益を生み出せずに負担ばかりが増えて「こんなはずじゃなかった」と辞めてしまう人が少なくありません。これが「失敗」です。
ですから、まずは利益を継続的に出せるような価格設定、そしてマーケティングが大切です。
継続的に利益を生み出すために必要なもの
ここまで、起業の成功とは事業を続けていることで、事業を続けるためには利益を継続して生み出し続けることが必要だと解説しました。
事業が継続するためには「利益を生み出すこと」が必要。
では「継続的に利益を生み出す」ためには何が必要なのでしょうか。
それは「お客様」か「お金」です。
ハッキリ言えば「お金」だけあれば事業は継続できます。
でも、そもそも事業のお金がどこから来るのかを考えてみると、 お客様があなたの商品やサービスを購入することによって生み出されるものですよね。
そして、もうちょっと考えると、お客様に提供するための商品は仕入れが必要ですし、店舗を構えたり、最初に準備のためにもお金がかかります。
卵が先かにわとりが先かという問題と同じように、お客様もお金も同時に必要になるのです。これが、経営には「マーケティング(=お客様)」と「財務(=お金)」が重要だと言われるゆえんです。
起業したら誰しも必ず失敗する
起業して失敗をしたくないという想いで色々なセミナーに通ってたくさんの勉強をしても、それでも不安で起業に踏み出せない、という方がたまにいらっしゃいます。
そういう方には「起業をしたら大なり小なり誰もが必ず失敗する」とお伝えします。
私自身もそうですし、起業家の人で失敗談が無いなんて人には会ったことがありません。
ですから、失敗を恐れて起業をしないとしたら、いつまでも起業はできませんから、失敗は必ずある、と覚悟を決めるしかないのです。
でも、失敗したとしてもそれで諦めてはいけません。
1回の失敗で諦めて辞めたら失敗のままで終わってしまいます。
大抵の起業家は「失敗談は良いネタ」だと思っています。
事業を続けている成功した起業家は失敗を糧にして、トライアンドエラーを繰り返しながら成長しているのです。
トライアンドエラーを繰り返そう
例えばあなたがセラピストとして起業したとします。
自宅サロンを構えて、ホームページも用意して、チラシをカフェに置いてもらったりSNSでの宣伝も頑張ったけど、3か月が過ぎてもお客様は週に一人くらいで、それもほとんどお友達だけで新たなお客様は誰も来ない・・・
これは良くあるケースです。
そして大半の人はここでモチベーションが下がって辞めてしまうのです。
でも、できる人はここで何がお客様が来ない原因なのか?ということを考え、対応策を試してトライアンドエラーを繰り返します。
集客に問題がありそうなら、まずはホームページやチラシなど販促ツールを見直します。
自宅サロンだと躊躇する方もいるので、ホームページにサロンの様子の写真を増やしたり、利用したお客様の感想を掲載するなどの工夫をしてみます。
そして、今のお客様にお友達を紹介してもらえるように友達割引のチケットをお渡しするなどしてみます。
また、料金やメニューに問題がありそうなら、新規のお客様が来やすいように初回利用10%オフクーポンを発行したり、時間の短い手軽に受けられるメニューを用意してみます。
・・・こんな風に改善点を考えて実際にやってみて、その反応を見て、また改善する、ということを繰り返すうちに、徐々にお客様が増えてくるのです。
とにかく、失敗を失敗のままにしないこと。これが大切です。
失敗を回避する・失敗のダメージを最小限に抑える
失敗を恐れていたら起業できないので、覚悟を決めて起業する、と書きましたが、かといって無茶をするのもいけません。
そこで大切なのが、失敗を回避したり、ダメージを最小限に抑えるように事前に準備することです。
リスクマネジメントという言葉を聞いたことがあるかと思いますが、起こるかもしれない失敗などのリスクを事前に考えて、その損失を回避するか影響を最小限に抑えることを指します。
まず、起業したあとにどんなリスクが発生するか洗い出します。
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こうして洗い出したリスクを【発生する確率】と【影響の大きさ】で分類してそれぞれのリスクに応じて対応をします。
例えば、子どもが病気になって仕事を休まなければならないというのは、起こる可能性が高いけれど、それほど影響は大きくないことなので、そういう場合の対処方法を考えておきます。
お客様からのサービスに対するクレームも同様です。頻度が高いと想定されますが、サービスのマニュアルを作成したり、研修を受けてレベルを高めるなどの対応で、発生頻度自体を少なくすることでリスクを回避することができます。
そして、最近は異常気象も増えてきていますが、災害や火災などが起こってお店が壊れたり、車が事務所に突っ込んできたり、仕入れ先が倒産するなど、発生頻度は低いものの、一度発生したら大きな影響があることに対しては保険に加入するなどで対応しましょう。
発生の頻度も低く、影響があまりないものは、特に対処は不要です。
こうして失敗を回避し、失敗による影響を抑えることで、何度もチャレンジできるようになり、継続的に事業を行えるようになります。
まとめ
起業には「これをやったら必ず成功する」という鉄板のやり方はありません。
そんなのがあったらみんなやっていますし、これほど多くの会社やお店が次々と潰れていくはずがありません。
起業したら失敗というのはつきものなのです。
でも、失敗してもその失敗を糧に再挑戦して続けていくこと(=トライアンドエラー)で成功にたどり着く可能性がありますし、成功している人は失敗しても諦めずに続けた人なのです。
ぜひあなたも利益を継続的に生み出すビジネスを作り上げて起業を成功させるように頑張ってみてください。
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