売上が伸びにくい時代。
利益を出そうと思ったら「経費の削減」「コストダウン」が必要となってきます。
このところ電気代や原材料費など様々なモノが値上がりしていているので「経費削減をしないと・・・」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、費用削減・コストダウンについてお伝えします。
・利益を増やすためにはどうしたらいいのか知りたい方
・費用を減らすには何に取り組んだらいいのか知りたい方
・コストダウンしたいけど何をどうしたらいいのか困っている方
費用削減・コストダウンとは?
起業をして事業を続けていくためには「利益」を生み出さなければなりません。
「利益」は売上から費用を差し引いたものですから、売上が変わらなくても費用を少なくできれば利益が増えます。
一朝一夕に売上を伸ばすのは難しいため、利益を確保するには「費用の削減」、「コストダウン」が必要になります。
費用には人件費や交通費、家賃、通信費、事務用品費など、事業の運営にかかる様々な経費が含まれ、それらの額を抑える、下げることを「コストダウン」と言います。
また、単にかかっている費用を下げるだけでなく、作業などにかかる時間を減らして効率化を図り、生産性を高めることも最終的にはコストダウンにつながります。
何をどう見直す?コスト削減の手順
費用を抑えようと思ってこまめに電気を消したり、コピーの際に裏紙を使ったり・・・
もちろん、そうした小さな積み重ねも大切ですが、残念ながらそうした小さな節約はコスト削減としては効果は小さいもの。
明確に利益が増えるようなコストダウンには、抜本的にやり方を変えたり費用を見直すことが必要です。
また、コストダウンはやみくもに取り組むのではなく、計画的に見直すことが大切。
コスト削減にあたってもPDCAの考え方を取り入れた手順で進めてみましょう。
以下にコスト削減の手順をご紹介します。
【コスト削減の手順】
①現在かかっている費用の項目と金額を把握する
②目標を設定する
③コスト削減案を立てて実施する
④効果測定と改善策の実施
具体的に説明しますね。
まずは、現状把握。
どんな費用に幾らかかっているのかを明らかにするのが、コストダウンの第一歩です。
1か月~数か月のスパンで確認して費用の項目と金額を把握してみましょう。
次に、コストダウンの目標設定です。
どのくらいの利益を確保したいのか、そのためにどのくらいの費用を抑えなければならないのか、といった【金額】と、それをいつまでに達成するのか【期間】を設定します。
立てた目標に対して、どの費用をどうやって・いつまでに減らすのか、具体的に計画を立てます。
光熱費や通信費などは契約を見直して実際に変化が出るまでに2~3か月かかりますし、オフィスを無くしてテレワークに移行するなどの大掛かりなコストダウンだと半年~1年くらいかかります。
すぐに出来ることと長期的に取り組むことに分けて考えてプランを立てて実行していきましょう。
コスト削減のプランを実行したら、コストダウンが目標に達成しているかどうかを定期的に効果測定します。
費用は押さえられたものの、売上も下がってしまったというのでは意味がありません。
商品・サービスの品質・レベルは落とさずに費用を抑えて利益を出すことがコストダウンの目的ですから、効果を見ながら適宜改善をしていきましょう。
費用削減の具体例をご紹介
それでは、費用を削減して利益を出すためのコストダウンの具体例をご紹介します。
家賃(賃料)
費用のなかで大きな金額を占めているのが「家賃(賃料)」ではないでしょうか。
飲食店やサロンなどの店舗の場合は簡単に引っ越しや縮小はできませんが、オフィスを借りている人は、安い物件へ引っ越したりシェアオフィス・レンタルオフィスに切り替えたり、コワーキングスペースやバーチャルオフィスを利用するなどを検討してみましょう。
こちらにシェアオフィスやコワーキングスペースについて解説した記事がありますのであわせてご覧ください。
出社する必要が無いビジネスであれば、テレワーク・リモートワークに切り替えることでオフィスを解約して大幅なコストダウンが可能です。
女性起業家の場合、子育てや家事と両立しながら経営をしている方も多いので、オフィスはバーチャルやコワーキングを利用してみましょう。
家で仕事をすることで、家庭・プライベートと仕事の両立に加えてコストダウンが図れる可能性があります。
水道光熱費(主に電気代・ガス代)
ここ最近、大幅に値上がりしているのが電気代。
お客様が来店する店舗などは、照明や冷暖房などの電気代が高い割合を占めていると思いますが、節電してサービスレベルを下げる訳にはいかないため頭が痛いのではないでしょうか。
そんな場合はハルエネでんきやLooopでんきなどの新電力への乗り換えや、ガスやネット通信とのセット契約割引などの利用を検討してみましょう。
電力会社のプランを比較して一番安いプランを提案してくれるサイトの活用もおすすめです!
電気料金プランを比較
【電気チョイス】
他にも
・照明をLEDに変える
・省エネ対応家電に変える
・電気の使い方を見直す
などの方法で光熱費の削減を目指しましょう。
通信費
固定電話はもちろん、携帯電話・スマートフォン、そしてWi-Fiやインターネット回線のプロバイダー、Webのレンタルサーバー代なども含めると通信費って意外とかかっているものです。
これらも契約している会社やプランを見直すことでコストダウンが可能です。
携帯電話料金は電気などとのセット割引もあるので、電気代、通信費をそれぞれで見直すのではなく、両方セットで確認してみましょう。
また、インターネットのプロバイダーもスマホとのセット割引があるので確認してみましょう。
あと、事務所などの室内でスマホをよく使うのに4Gなどのパケット通信を使用していませんか?
できるだけWi-Fiを使ってスマートフォンの通信費を抑えるようにしましょう。
交通費・出張費
以前は先方に出向いていた打ち合わせ・ミーティングなどもコロナの影響で、zoomやスカイプなどでオンライン会議をするのが当たり前になってきました。
もちろん、直接顔を合わせて行うコミュニケーションも大切ですから、たまには訪問することも必要。
でも、その回数を減らしてオンラインでの会議・打ち合わせを活用することで、交通費や出張費はもちろん、移動にかかる時間も減らして、費用削減・業務の効率化をはかりましょう。
事務用品・消耗品費
紙を使用しない「ペーパーレス化」は事務用品や消耗品などにかかる費用を大きく削減できることになります。
ペーパーレスにすることで
・ノートやコピー用紙
・プリンターのインク
・ペンなどの文具
といったものが不要になるうえ、印刷にかかる時間や印刷物を綴じたりする時間、保管するスペースなども要らないので、経費や時間が大幅に削減できます。
スタッフの残業代
従業員が所定の労働時間以上に働いた際に支払う「残業代」。
通常の賃金の1.25倍になるため、積み重ねれば支払額は高額になります。
また、残業が恒常的に行われているということは労働環境が悪いことの現れでもあり、業務の見直し・改善が必要です。
業務改善を通じて残業を減らすことで、従業員の負担を減らしてワークライフバランスの改善とコストダウンの両方が図れます。
やってはいけない費用削減の例
無駄に使っている経費や費用は減らすべきですが、利益を出すためにやってはいけない費用削減というものがあります。
それは以下の2つです。
①商品やサービスの品質低下を招くもの
②従業員やスタッフのモチベーションを下げるもの
これについて解説します。
①商品やサービスの品質低下を招くもの
利益を出そうとするあまり、費用を削って商品やサービスのレベルを下げて売上も下がってしまったら本末転倒です。
費用を下げても売上は下げず、そのまま維持しなくてはいけません。
ですから、原材料を安いものに変えて品質を下げたり、人件費をカットして人手不足でサービスレベルが下がる、などコストダウンはしてはいけません。
②従業員やスタッフのモチベーションを下げるもの
これも①と同様に、従業員やスタッフのモチベーションの低下は、結果的に売上が下がる要因になりかねないからです。
スタッフの人件費を削減したり、福利厚生費を減らしたり、従業員の働く環境が悪化するようなコストダウンは要注意です。
どうしてもそれらの項目を減らす必要がある時には、十分な話し合いをするなどして従業員の理解を得ることが大切になります。
まとめ:業務も見直して効率的に働こう
コストダウンに取り組む時、手当たり次第に費用を削減・減らすのではなく、必要の無いものは減らしつつも、「必要なところにはしっかりお金を掛ける」ということも欠かせません。
商品・サービスの品質・レベルアップにつながること(=売上アップにつながること)にはお金を掛けて、費用を下げながらも売り上げを伸ばして利益を増やすようにしていきましょう。
そして、コストダウンは費用の項目と金額だけに囚われるのではなく、仕事・業務の内容ややり方を見直して効率的に働けるようにしてみましょう。
費用は同じ額でも2倍3倍の仕事ができるようになれば、結果的にコストダウンに繋がるからです。
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