起業準備中や起業したばかりの時期は、事業や経営について友達を始め先輩経営者や業界の人、取引先などなど、仕事に関係する周囲の人々が、あなたに様々なアドバイスをしてくれることでしょう。
その多くは、あなたの事業の成功を願った言葉ですが、なかには無責任なアドバイスや的外れな助言が含まれていることが少なくありません。
起業の相談を二人の方にしたら、それぞれ違うことを言われて、どっちを信じたらいいのか困っちゃいました…
先輩の経営者から色んなアドバイスをいただくんですけど、みんなそれぞれ言う事が違って・・・。人によって言う事が違うので、どれに従ったらいいのか迷っちゃいます。
こんな感じで、様々なアドバイスへの対処法に困っている方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、起業前・起業したばかりの女性起業家さんを対象に、周囲からのアドバイスへの対処法や取捨選択する方法についてお伝えします。
最初のうちは幅広くアドバイスを積極的に受けよう
女性の場合、それまでのビジネス経験が乏しかったり、経営に携わること少ないままで起業をする方が多くいらっしゃいます。
なかには、働いた期間も短く、専業主婦から起業される方もいて、男性と比較するとビジネスや経営に関する知識やスキルが不足していることが多いようです。
「これまで幾つも会社を経営してきた」とか「何年もマネジメントに携わってから起業した」という場合は別ですが、そうでない場合は、できるだけ幅広く、多くの先輩経営者などからアドバイスを受けてみましょう。
先輩の起業家や経営者の体験談、経験談は貴重です。
成功した事例はもちろん、失敗談や苦労話、そして経営する上での注意点など・・・これから起業して事業を進めるにあたって有益なアドバイスがたくさんあるはずです。
そして、先輩経営者や事業に関係する人からアドバイスを得られる機会というのは一つのコミュニケーションの機会です。
アドバイスを受けることで人間関係を築けるうえ、その後の経過報告や別の相談などを通じて、仕事上の人脈形成にも繋がるかもしれません。
メンターとしてその後も導いてくれる存在になる可能性もあるので、そういう機会を逃さずにおきましょう。
もらったアドバイスはアドバイスは鵜呑みにしない
積極的に多くの人から経験談やアドバイスを聞くことをおすすめしましたが、注意しなければいけないことがあります。
それは、聞いた助言やアドバイスをそのまま鵜呑みにしないことです。
起業や経営の方法に「正解」というのはありません。
多くの人が、自分の成功体験を基にアドバイスをしますが、成功した方法であったとしても、それを別の人がやって成功するとは限りません。その人と取り巻く環境や様々な条件が違うからです。
ですから、聞いたアドバイスをそのまますぐに実行することはせずに、まずは一旦受け止めて、実行に移すかどうかを検討してみることが大切です。
ただし、ビジネス経験が浅い場合は、アドバイスされた内容が適切かどうか、自分なりの判断がつかないことがほとんどかと思います。
そうした場合は、「こうやると良いよ、とアドバイスをされたのですがどう思いますか?」と他の人に相談してみる、というのも一つの方法です。
多くの人が同じ、もしくは似たようなアドバイスをするのであれば、採用して取り入れてみる価値があるでしょう。
一方で、意見が分かれるアドバイスであれば、実行に移す場合は慎重に対応したほうが良いでしょう。
経験を積んだら自分なりの意見を持ってアドバイスを受けよう
起業前や起業直後は、事業や経営の知識が少なく、経験も無いため、周囲から受ける有益な意見・アドバイスを聞きながら進めていくことで、リスクや失敗を減らすことができます。
そうして事業を進めていくと自分なりのベストなやり方や経営方法、考え方が固まってくることでしょう。
その段階になったら「自分はこう考えているけど、それについてはどう思うか」というスタンスで周囲からのアドバイスを受けるようにしていきましょう。
ただし、自分の考えに固持して相手からのアドバイスを拒絶したり、自分の主張や意見を相手に押し付けたりするのはやめましょう。
経営者は柔軟な考え方で世の中の変化や時流、そしてお客様に対応していかなければなりません。
ですから、自分の意見は持っていても、オープンなマインドで広く意見を聞く耳を持って、よりよい方法、やり方を見つけるきっかけにつなげましょう。
▼起業や経営の有益なアドバイスをもらうためのコツはこちら
まとめ
アドバイスをたくさんもらえる、ということは周囲からたくさん応援されている、期待されている、ということでもありますし、周囲からアドバイスをたくさんもらえる人・応援される人はビジネスが成功しやすい傾向にあります。
ところが、あまりにも異なるアドバイスや助言を多くの人からもらうと混乱してしまいますし、特に起業したばかりの時にはどの意見が正しいのか、どの助言を信じて実行したら良いのか迷ってしまいがちですよね。
でも、最終的にどれを実践するかを決めるのは、あなた自身。アドバイスはあくまでも参考とする意見であって、上司からの指示命令ではありません。
起業は自分で意思決定して実行し、それで生じた結果や責任を負うのも自分しかいません。
「あの人がこう言ったからやってみたけどダメだった・・・」
「あの人の言った通りにやったのにうまくいかなかった・・・」
そんな風に自分の行動の結果を責任転嫁をしていては成功する女性起業家にはなれません。
情報やアドバイスは、たくさんあるほうが意思決定をする際に役立ちますから、アドバイスをたくさんもらいながらも、自分のアタマで考えて、最終的な意思決定については、自分で決断できる女性を目指しましょう。
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