新型コロナウィルスの感染拡大防止を目的に、緊急事態宣言がこれまでの7都道府県に加えて全国で発令され、起業女性の事業活動にも大きな影響を与えています。
エステやアロマ、リラクゼーション系の店舗を持って運営されている方は営業自粛によって売り上げが全く無い状況に立たされています。
また、セミナーやお教室、イベントを中心に活動されていた方も休業によって売り上げがゼロという日々が続いています。
緊急事態宣言による自粛はいずれ解除にはなるはずですが、それがいつになるのかは分かりません。また、いま予定されている期日が延長される可能性もありますし、一旦解除になったとしても、冬になったら再度発令される可能性もあり、それが数年間続くことも考えられます。
将来が予測できない時期ですが、手をこまねいていてはいけません。
コロナ終息後や再度、営業自粛に入る場合のことを考えて、いま出来ることをすぐに始めるようにしましょう。
そこで今回は、小さな起業をしている女性が、いまできること、やっておいたほうが良いことをまとめてみました。
- 日々の営業収入を確保する(オンライン化)
- 出ていくお金を減らして手元の資金を確保する(支出の削減と資金調達)
- 営業再開に向けて準備をすること(営業再の開準備)
という3つの視点でご紹介します。
日々の営業収入を確保する(オンライン化)
外出の自粛が続くなかで、休業や閉店、開催中止をするサービスが多くなっていますが、それを「オンラインでできないか」と検討してみましょう。
オンラインを通じて商品・サービスを提供することで、継続的に収入を得られるのはもちろん、うまくいけばお客様を広げるきっかけにもなります。
「パソコンが苦手」という女性も少なくありませんが、最近は簡単に取り組める方法が増えているので、苦手意識を持たずに、まずはチャレンジしてみましょう!
オンラインレッスン
緊急事態宣言を受けて自宅で過ごす時間が増えているため、インターネットを活用した「オンラインレッスン」へのニーズが高まっています。
そこで、これまでセミナーやお教室を開催していた方は、ぜひオンラインレッスンを始めてみましょう。
お料理教室やパーソナルトレーニング、ヨガ、外国語のレッスン、ピアノ・音楽教室などなど。様々なレッスンがオンラインで提供可能です。
まずはこれまでの生徒さんを対象にZoom等を使ったレッスンから始めてみて、クオリティが担保できるようになったら全国から新たな生徒を集めてみても良いでしょう。
オンラインレッスンに移行することでお客様が広がる可能性もあるのでぜひチャレンジしたいところです。
オンラインショッピング
新型コロナウィルスの影響で、店舗の休業や営業時間の短縮が増えているため、ネットショップ(オンラインショッピング)を利用する人が増えています。
これまで店舗やイベントなど、対面のみで販売していた人は、オンラインでの販売も始めてみましょう。
また、クラフト・手作り作家さんは、これまでもminne などのハンドメイドマーケットを利用していたと思いますが、ある程度慣れている人であれば、この機会に別の販売サイトにも登録してみましょう。
自分で販売サイトを立ち上げてインスタグラムで販売してみるなど販路を広げてみまょう。
さらに、クラフト作家さんなどは、作った作品を販売することだけこだわらず、目線を変えて作り方を教えたり、作るというノウハウを提供してみましょう。その際は、ランサーズ やクラウドワークス
のようなクラウドソーシングや、ココナラ
のようなスキルシェアのサイトを活用してみても良いでしょう。
そして、ネイルやマツエク、アロマなどの美容・リラクゼーション系の店舗サービスの方の場合は、お家でお客様自身で楽しめるための商材販売を検討しましょう。
ネイルであれば、ジェルオフのキットを販売したり、伸びてしまったネイルに着けるパーツ販売などが考えられます。また、アロマであればアロマオイルやキャンドルなど雑貨系の販売を検討してみましょう。
ただし、いずれも自作化粧品の部類は法律違反になるので注意してください。
使い方などの動画を併せてご紹介すると親切ですね。
支出の削減と資金調達
外出自粛の影響で、店舗での販売やサービス提供ができなくなって売り上げが下がったり、全く収入が無くなったとしても、家賃や水道光熱費や通信費などの固定費や、借入金の返済などの支出が発生します。
こうした時はとにかく手元資金を確保して生き延びることが重要です。
そのために今やれることを挙げました。
支出の削減:家賃の交渉
店舗を賃貸している方は、まず大家さんに家賃(賃料)の減額もしくは支払期日の延期などの相談をしてみましょう。
もちろん大家さんも不動産収入で生活している方ですから、皆さんからの家賃収入が無くなっては困ります。
ですから、一方的に「家賃を下げて」とか「払えない」と言うのではなく、まずは「相談する」というスタンスで大家さんとお話ししてみましょう。
中小企業向けの家賃支援策が検討されていますが、この記事を作成している時点ではまだ確定でないので、まずは早い段階で相談してみるのが先決です。
支出の削減:借入金の返済猶予
借入をして事業をしている方のなかで、収入減で借入の返済が厳しい方は、早めに取引先の金融機関に相談しましょう。
こうした状況ですから、つなぎ融資や返済猶予などの条件の変更に応じてくれる可能性が高いです。
ただし、つなぎ融資や新型コロナの特別貸付などは、借金を増やすことにもなりますので、利用の際は慎重に検討してください。
支出の削減:水道光熱費・通信費・保険の支払い猶予
電気やガス、水道、電話、保険などの費用については、それぞれ支払いの猶予ができます。
契約している会社に申し出ることで支払いの期日を延長できるので、必要であれば申し込みましょう。
資金調達:補助金・助成金の利用
新型コロナウィルスによる収入減少に対応した支援策(補助金・助成金)が次々と検討されています。
まだ詳細が決まっていないものもありますし、今後新設・追加する支援策もあるかとと思いますので、ここでは詳細はご紹介しません。
その代わり、支援策をまとめて紹介しているサイトをご紹介しますので、自身に合った必要な情報を入手してみてください。
新型コロナウィルスに関する相談窓口や補助金・助成金・融資その他の情報を掲載しています。
▼NHK 特設サイト 新型コロナウィルス こんなときは どんな支援が?
NHKの特設サイト内に支援策をまとめたページがあります。事業者に向けた助成金や補助金に関する情報も掲載されています。
融資、保証、補助金、助成金、税制 等の支援制度から、利用可能な制度を探すことができる検索サイトになっています。事業者向けだけでなく、個人向けや記事もあります。
再開に向けた準備
営業など活動再開がいつになるか分からない時期ではありますが、それでも準備を進めておきましょう。
感染症対策の実施
店舗でのサービス提供を行っている方は、感染症への対策を整えておきましょう。
休業前にも既に実施している対応が多いと思いますが、
- スタッフの健康管理チェック、検温の実施
- マスクの着用、手洗いの励行、手袋着用
- アルコール消毒液の配置
- 消毒や清掃、換気のマニュアル整備
- 飛沫による感染防止のためのガードフィルム設置
- 来店者の問診票や同意書への記入
などが一般的な対応策になります。
基本的に密閉・密集・密接の「3密」とならないようにして、お客様が安心してサービスを利用できるように予防対策を整えておきましょう。
いつかやろうと思っていたことをやる
休業中には、これまで時間が無くてできなかったことに取り組んでおきましょう。
自身のスキルアップや業界の最新情報の入手、マニュアルの整備、提供メニューの見直しなど、「いつかやろう」と思っていたことがある場合は、それをいまのうちにやっておきましょう。
店舗の模様替えや大掃除、たまった書類の整理なども、いまがそのタイミングです。
こうしたことを全て片付けてしまえば、再開時にもスッキリした気持ちで営業できるはずです。
お客様情報の整理と連絡
お客様の情報(顧客情報)の整理も「いつかやろう」と思って先送りしていたものの一つではないでしょうか。
もしそうであれば、再開に向けて顧客情報を整理して見直すと共に、お客様にDMなどで連絡をしてみます。
お客様のご様子を伺いながら、再開後の来店・利用を促す文章にして、普段ご利用いただいていた方はもちろん、最近ご無沙汰のお客様にもお送りしてみましょう。
まとめ
営業自粛や外出自粛要請が続くなかで、起業した女性がいま出来ることを挙げてみました。こうした時に、自分で考えて先回りして行動ができる人ほど、その後、必ず大きく成長します。
ここに挙げたアドバイスを自分なりに解釈して、いま出来ることにぜひ取り組んでみてください。
もちろん、ご自身やご家族の体調・健康管理が第一ですよ!
元気に営業再開する日を迎えられるよう願っています。